第42回教育システム情報学会全国大会

企画セッション

小型ハードウェアと電子工作による教育システム・ツールの開発

オーガナイザ:
渡辺健次 (広島大学),國宗永佳 (信州大学),越智洋司 (近畿大学)
概要:
昨年度に引き続き、本企画セッションでは、小型ハードウェアと電子工作を活用した新しい教育システムの開発に関して、発表および議論を行う。近年、Raspberry pi、Arduino、Kinect およびセンサー等の機器などの、小型ハードウェアを活用した教育システム・ツールの開発に注目が集まっている。従来 JSiSE で発表される多くの研究はソフトウェアの活用がほとんどであったが、これらの小型ハードウェアと電子工作を活用することで、新しい教育システム・ツールが開発できる可能性がある。本企画セッションは、小型ハードウェアと電子工作のアイディア・実装事例の情報を交換することで、新しい分野の教育システム・ツール開発研究の萌芽を共有することが目的である。完成された研究だけでなく、Work in Progress 的な発表も歓迎する。
カテゴリ表との対応
議論観点
技術
キーワード:
小型ハードウェア,電子工作

医療・看護・福祉領域におけるICT等活用教育

オーガナイザ:
真嶋由貴恵(大阪府立大学),丹羽雅之(岐阜大学) ,中村裕美子(大阪府立大学),木下淳博(東京医科歯科大学)
概要:
本企画セッションでは,医療・保健・福祉全般にかかる教育活動における有効なICT等の利活用について議論できる場としたいと思います.例としては,医師や看護師,コメディカルなど医療者の継続教育を支援するための先進的なICT等の活用方法と実践結果や医療専門職特有の状況に合わせた新人教育,現任教育や継続教育方法,離職していた医療職等の再就職支援に関することなど,恒常的に医療者の質向上を図るための ICT等を利用した教育デザインと実践報告,また,療養を支援するための患者指導,企業や学校,地域で行われている健康教育等におけるICT等の活用など,多くの方と情報を共有でき,交流できる機会となれば幸いです.
カテゴリ表との対応
議論観点 カテゴリ 分野名
支援対象 →領域別教育 →医療・看護・福祉教育
技術 →ICT活用
キーワード:
社会人教育,スキル学習,インストラクショナルデザイン,質保証,医療者教育,専門職教育,継続教育,施設内教育,研修デザイン,健康教育,患者教育,eラーニング

ICT活用したPBL(problem / project based learning)の支援

オーガナイザ:
高橋 聡(東京理科大),高橋 B. 徹(東京理科大),瀬田 和久(大阪府立大学),笠井 俊信(岡山大学)
概要:
近年,知識の使い方や身に着け方を学ぶ教育方法が重要視され,学校教育への導入が進んでいます.こうした教育方法の代表例として,PBL(problem / project based learning)が挙げられます.一方で,PBLの実践に関して,いくつかの課題が明らかになってきています.例えば,“PBLでは学習者の主体的な活動を重視するがゆえに,授業のコントロールが難しい”.“知識教育とは異なり,学習者の学習状態の把握や学習成果の評価が難しい”.この状況に対して,ICTを利用し,このような課題を解決するための様々な取り組みが行われています. 本企画セッションでは,PBLに関するICTの活用に関する研究を広く募集し,討論を行います.特に,ICTを活用したPBLの教育実践例, ICTによるPBL学習者の学習評価機能や学習支援機能の開発例,ICTによるPBL教育者の指導支援機能の開発例,ICTのログデータなどを活用したPBLの学習プロセスの可視化や分析例などの発表を歓迎いたします.
カテゴリ表との対応
議論観点 カテゴリ 分野名
支援対象 →教育・学習方法 →アクティブラーニング
→協調学習
支援対象 →分析・評価 →学習者特性・行動分析
→学習評価・アセスメント
技術 →ICT活用
キーワード:
PBL,学習履歴,グループワーク評価,個人学習

新技術に基づくメディア/デバイスを活用した学習支援環境

オーガナイザ:
小西達裕 (静岡大学),瀬田 和久 (大阪府立大学),西野 和典 (九州工業大学),笠井 俊信 (岡山大学),國宗永佳 (信州大学),光原弘幸(徳島大学),三石 大(東北大学),佐々木整(拓殖大学),高木正則(岩手県立大学),鷹野孝典(神奈川工科大学)
概要:
JSiSE学会誌では2007年に特集号「新しいメディア/デバイスを活用した学習支援環境」を発刊した。それから十年が経過し、その間に数多くの新技術に基づくメディア・デバイスが生まれてきた。これらは現代・次世代の学習支援システムを考える上で欠かせないものとなっている。そこで本企画セッションでは「新技術に基づくメディア/デバイスを活用した学習支援環境」をテーマとし、広く発表を募集する。対象の例としては以下のようなものが想定されるが、広く捉えこの範囲にはこだわらない。
  • アイトラッカーや加速度センサ・力覚デバイスなどの各種センサ・入力デバイスを活用した学習教育支援システム
  • VR・AR技術を活用したヒューマンインタフェース
  • 位置情報を活用した学習支援システム
  • 3Dプリンタを活用した学習支援システム
  • 特別支援教育支援用デバイスなど
なお本企画セッションは学会誌編集委員会と研究会委員会の合同企画である。
カテゴリ表との対応
議論観点 カテゴリ 分野名
技術 →ICT活用 →デバイス活用
→先進的学習支援技術 →先進的学習支援
→ユーザインタフェース
キーワード:
ユビキタス,ウェアラブル(デバイス活用より),仮想現実(VR),拡張現実(AR),視線入力,ヘッドマウントディプレイ(HMD),ジェスチャ入力,3D,センサーデバイス,音声入力,テレイグジスタンス,位置情報活用

ラーニング・アナリティクス(LA)の先進事例と課題(仮題)

オーガナイザ:
松居辰則(早稲田大学),田村恭久(上智大学),仲林清(千葉工業大学),加藤泰久(NTT),真嶋由貴惠(大阪府立大学),北村士朗(熊本大学),森本容介(放送大学)
概要:
ラーニング・アナリティクス(LA:Learning Analytics)への期待は大きい.大規模な学習履歴,あるいは粒度の細かな学習行動履歴,生体情報等から学習者の学習過程のみならず思考過程,心的状態をも把握できる可能性に期待が寄せられている.学習評価・教育評価の観点からは「今までできなかったこと」,つまり,学習プロセスに関する評価の可能性への期待であると考えられる.学習評価・教育評価の本質的な目的は授業改善・学習環境改善にある.したがって,LAは学習環境デザインの文脈の中で「技術と人間の共生」という考えのもと戦略的かつ計画的に位置づけられる必要がある.単に大規模データの収集と分析で解決できるものではなく,学習環境デザインの本来的な課題も含めて挑戦するべき新たな課題も多いと考えるべきである.そこで,2016年度に引き続き,本企画セッションでは,LAに関する理論・技術・実践の先進的な事例をご紹介いただき,LAの現状と課題を共有し,LAが優れた学習環境デザインのための基盤となるために取り組むべき課題を整理したい.
カテゴリ表との対応
議論観点 カテゴリ 分野名
支援対象 →設計 →学習環境デザイン
 分析・評価 →学習者特性・行動分析
→学習評価・アセスメント
技術 →先進的学習支援技術 →分析技術
キーワード:
学習科学,ポートフォリオ,テスト理論,レスポンス分析,数理モデル,データマイニング,ラーニングアナリティクス,ビッグデータ,学習過程,思考過程,心的状態,生体情報,学習履歴

組織的なeラーニング実践のための学習支援環境の構築と運用

オーガナイザ:
小西達裕(静岡大学),林敏浩(香川大学),安間文彦(サイバー大学)
概要:
近年、高等教育におけるeラーニングは一般的となり、多くの教育機関で組織的にeラーニング実践が展開されている。対面授業と組み合わせたブレンディッド型のeラーニングのみならず、通信教育課程をもつ大学のようにフルオンラインでの講義を前提としたeラーニング実践も増加している。それと共に、eラーニング基盤を用いた大学間での単位互換の取り組み、コンテンツの共有、教育の共同実施なども展開されつつある。本セッションでは、こうした組織的なeラーニング実践におけるさまざまな知見や運用における課題などを議論する。具体的には、LMSやeポートフォリオなどのプラットフォーム開発や運用、コンテンツ開発環境の構築、オンライン上での演習・実習科目の実践、モバイル学習環境、クラウド環境の活用、履修継続のための学習支援、教育の質保証のための授業改善、単位互換制度やコンテンツ共有などの大学間連携の取り組みなど、幅広い観点から発表を募集する。(※本セッションは9月開催の第3回研究会と連動しており、同じテーマで発表をいただくことでより議論を深めることも可能です)
カテゴリ表との対応
議論観点 カテゴリ 分野名
支援対象 →教育・学習方法 →遠隔教育
 対象別教育 →高等教育
技術 →技術開発・運用 →プラットフォーム開発
キーワード:
LMS,大学間連携,通信教育,質保証

身体知と認知に関わる連続性のあるスキル学習支援

オーガナイザ:
小尻智子(関西大学),後藤田中(香川大学),松浦健二(徳島大学),曽我真人(和歌山大学),長谷川忍(北陸先端科学技術大学院大学),柏原昭博(電気通信大学)
概要:
本セッションではスポーツやモノづくりに見られる身体動作を伴った身体知や,思考方法である認知に関するスキルの学習支援に焦点をあてます.これらのスキルは暗黙知であるため言語化することが難しく,したがって伝達したり獲得したりすることが困難です. JSiSEでは2013年の全国大会より,身体知や経験知を対象としたスキル学習支援を企画セッションで継続して取り上げてきました.この間,様々なセンサデバイスが開発され,スキルをともなった振る舞いを計測することによる質的分析や,その結果に基づいた支援方法が明らかになってきました.しかし,スキルを一つの学習対象として段階的・体系的にその獲得を支援する枠組みの確立には至っていません.  本企画セッションでは,身体知や認知の習得段階を考慮した,連続性のある学習方法およびその支援技術に焦点をあて,提案や開発,実践に関する研究発表を募集します
カテゴリ表との対応
議論観点 カテゴリ 分野名
支援対象 →領域別教育 →スキル学習
キーワード:
身体知,経験知,メタ認知,学習スキル,連続性のあるスキル学習支援

プログラミング的思考とプログラミング教育

オーガナイザ:
長谷川 理(信州大学),永田 奈央美(静岡産業大学),浅羽 修丈(北九州市立大学),西端 律子(畿央大学),西野 和典(九州工業大学),鷹岡 亮(山口大学)
概要:
次期学習指導要領がとりまとめられ、小学校は平成32年度、中学校は平成33年度から全面実施され、高等学校は平成34年度から年次進行により実施されます。その中で、プログラミング教育が小学校において必修化されることになっています。教科化はされず総合的な学習の時間などを活用し、プログラミング的思考を身につけることを目的に実施されます。今後、中学校の技術・家庭科、高等学校の教科「情報」との接続性をも踏まえて、プログラミング教育をどのように展開するか、加えてプログラミング的思考を具現化する学習内容や学習方法をどのように用意するのかが問われることになります。そこで、本企画セッションでは、小学校におけるプログラミング教育を中心に、中学校・高等学校・大学におけるプログラミング教育も含めて、プログラミング的思考を育てるカリキュラム、学習内容・学習方法、学習教材等に関する発表を募集します。この機会に多くの皆さまにご発表、ご参加を頂き、次期学習指導要領におけるプログラミング教育・プログラミング的思考について議論できれば幸いです。
カテゴリ表との対応
議論観点 カテゴリ 分野名
支援対象 →領域別教育 →プログラミング教育
キーワード:
アルゴリズム理解, プログラミング言語教育,プログラミング的思考, 小学校, 中学校技術・家庭科, 高校情報科