第42回教育システム情報学会全国大会

教育システム情報学会 第42回全国大会 終了報告

全国大会委員会 委員長 小松 川浩(千歳科学技術大学)

 平成29年の教育システム情報学会の全国大会を、8月23日(水曜日)から8月25日(金曜日)の期間、「未来を拓く情報学と教育の情報化」というテーマで、北九州国際会議場(小倉)で開催しました。
 今回の大会では、プレカンファレンスに3テーマ、8セッションからなる企画セッションに60件の発表、7件の学生研究特別セッション発表、114件の口頭発表、インタラクティブ発表60件の発表で、419人の参加者に集まっていただきました。
 大会初日の開会宣言では、九州工業大学の尾家学長と北九州市の北橋市長から挨拶を頂戴しました。その後の企業セッション19件の企業にプレゼンテーションをしていただきました。インタラクティブセッション後に開催されましたWelcome drinkでは、実行委員の方に地元の珍しいお酒をたくさんご用意いただきました。100名弱が参加し、インタラクティブセッションのポスターや企業展示を見ながら交流を深めました。
 大会初日には、会長の仲林清先生に「学習システムデザインパターン論-破壊的イノベーションの視点から-」というタイトルで基調講演を頂きました。情報通信分野で起きた破壊的イノベーションを、システム・プロダクトのアーキテクチャあるいはデザインパターンの観点から振り返り、それらが、教育や学習の分野に与える示唆について話題提供を頂きました。二日目には、東京大学の萩谷昌己先生をお招きして、「情報学のためでない情報教育」というタイトルで特別講演を頂きました。今後の大学における人材育成の観点で、文系・理系問わず育成すべき情報に関する科目体系の整備の重要性を教授いただきました。最終日は、公開シンポジウムの形で、文部科学省の鹿野利春先生に基調講演を頂き、その後地元の初等中等教育の先生方を交えたパネルディスカッションを行いました。鹿野先生からは、現在の高大接続システム改革の流れを受けて、初等中等教育における情報の位置づけの重要性を改めて認識させていただきました。
 今回は、小倉駅前の北九州国際会議場という大変便利な場所で開催を行うことができました。これは、現地の実行委員会の方々が協力して対応いただいた賜と心より感謝申し上げます。また企画委員会を初めとする各委員会のご支援により、プレカンファレンスや各種奨励も滞りなく進めることができました。対応いただきましたすべての皆様に心より御礼申し上げます。ご参加の皆様方も、大会初日から最終日まで本当に暑い九州の地で熱い議論をして頂きました。welcome partyや情報交換会での九州の海の幸、地酒も皆様の日頃の研究活動を労い、また今後の活動に繋がる気づきがあればと願っております。
 来年の全国大会は、南から北へ移動し北海道(実行委員長 北星学園大学 金子大輔先生)で開催いたします。新千歳空港から直行バスもあり、「すすきの」もすぐ近くという大変便利な場所です。涼しい北海道で熱い議論の続きをしていただけますように、関係者一同準備に努めたいと思っております。再び皆様方にお会いできますことを楽しみにしております。